みなさんこんにちは。直也です。
AIブームの昨今ですが、AIが仕事を奪うだけでなく、視覚障害者の不安を取り除いてくれるという事実に、皆さんお気づきでしょうか?
今回は、文字認識が私のピンチを何度も救ってくれたお話をします。
この記事を読んで、同じ悩みや経験がある方は、ぜひ文字認識を検討してみてください。
それ以外の方には、今後のAIが障害者の不便を解決だろうという希望を持ってもらえれば幸いです。
今回使用した文字認識アプリ
今回は、「Envision AI」というアプリを使用して文字認識を行いました。
iPhone版
Android版
このアプリは、AIを使用して撮影した文字の認識、読み込んだファイルの文字認識、それ以外にも物体や色などを認識することができます。
リリース当初から、なんとなく注目されていたアプリです。
精度がいいだけではなく、「すぐに読み上げを始める」をオンにすることによって、写真を撮影せずとも、見つけた文字を認識してその場で読み上げることが可能です。
そのため、撮影側はカメラを動かしながら範囲を変え、それに合わせて内容を確認することができます。
写真をとってスマホを操作して読み込むという場合、
スマホを操作するために撮影時と同じ状況g再現できなくなる可能性があり、
動かしながら読めるのはカメラの状況を把握できないユーザーにとってはとてもありがたい機能です。
Envision AIを用いて視覚障害者がピンチを脱出できた例
さて、Envision AIについてお分かりいただいたところで、私たち視覚障害者への応用となるわけですが、
どんなものが考えられますか?
- 本を読む
- 部屋にある広告を読んでみる
- レシートの仕分けに使う
などなど、娯楽から日常まで、たくさんのことが思い浮かぶでしょう。
今回は、Twitterで少し驚かれたEnvision AIの活用方法を三つ紹介します。
例1:トイレの便器洗浄ボタン?それとも非常ボタン? 真実を見極める
トイレの個室に入って用を済ませ、便器を流してさあ出よう……。あれ? 流すレバーがない。あ、もしかしてこのボタンかな?
そのボタンを押してみたところ、駅員さんがやってくるという経験をした視覚障害者の方は多いでしょう。
これは、便器の洗浄がレバータイプからボタンタイプに進化し、レバーが見つからないから探して見つけたボタンを押したら実は緊急用のボタンだったという例です。
この間、同じような状況になった私は、Envision AIを起動してボタンにかざしてみました。
すると、
『押すと便器が洗浄されます』
との文字が読み上げられました。
つまり、私が見つけたボタンは便器を洗浄するボタンだったのです。
ボタンを押したら無事に流れたので、私はその場をあとにしました。
ボタンの種類によっては、どのようなボタンなのかの推測は難しくなります。
こんなときにAIが文字を読んでくれるのは画期的ですね。
例2:体温計を使用! 果たして結果は?
次は、2020年3月じてんでかなり必要だった体温計です。
体温計は視覚障害者用に音声が出るものが発売されていたり、2020年2月ごろにはブルートゥースでスマホと一緒に使用できる体温計が登場したそうです。
ですが、購入にはどうしても時間がかかります。
そこで、検温のあとにEnvision AIで結果が読めないか実験をしてみました。
体温計はディスプレイが小さいためになかなか苦労しましたが、とりあえず読み上げることには成功しました。
読み上げる体温計を取り寄せている間のしのぎとしては十分ではないでしょうか。
例3:そのままだと読みづらい文書ファイル! 読み込んで純粋なテキストに
主にPDFで作られたファイルは、そのままだとスクリーンリーダーで読みづらい可能性があります。
これは、PDFファイルのレイアウトをスクリーンリーダーの認識に合わせていないために起こります。
私は台本や技術文書など、多数のPDFファイルを読みますが、たまにレイアウトの関係でスクリーンリーダーでは読みづらかったり、文字化けしてしまうものがあります。
そこで、Envision AIにファイルをインポートしてみました。
すると、とても読みやすいテキストになるので、あとはそれをメールで送るなりすれば使用可能です。
電子データをもう1回インポートするってなかなか手間に聞こえますが、こちらのほうが便利なのでまあいいでしょう。
Envision AIはこれからも視覚障害者を救う
いかがでしたか。これ以外にもまだまだ使い方はあるはずです。
ぜひ、いろいろな使い方をして皆さんにも発信していただきたいです。
もちろん、カメラが見られないぶん、たとえば読みたいものを映しているのに別のものを映してしまっていることもあるでしょう。
問題も一つ一つ解決していきながら、便利に活用していきたいですね。
AIは仕事を奪うのではなく、障碍者の不安を取り除く
今回の文字認識に限ったことではありませんが、AIは仕事を奪うものではなく、障碍者の不安を取り除くものだと私は確信しています。
音声認識は、聴覚障碍者のために字幕を提供してくれます。
ロボットが身体障碍者を運んでくれるかもしれません。
AIの発展とともに豊かになっていく私たちも、将来に何かを残せるように日々試行し続けていきたいものですね。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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